中学の頃

確か自分が中学3年の頃、下級生の女子がトラックに轢かれて亡くなるという事故があった。その子とは面識も何もなく、薄情ながらあまり大きなショックもないまま、こんな田舎の中学でも事故死なんてものは近くに転がっているんだなぁというくらいの感想で終わってしまった。
しかし、その子が亡くなった日、学年主任が3年生全員を集めて語った話に違和感を覚えた事は強く記憶に残っている。
「私は○○さんの担任でもなんでもない。親御さんの今のお気持ちの千分の一だって私は理解できてはいないだろうが、それでも胸が裂かれるように哀しいし、悔しい。皆さん、○○さんのご冥福をお祈りしましょう。」
というような内容だったはずだ。
自分がどこに違和感を覚えたかというと、「親御さんの今のお気持ちの千分の一だって私は理解できてはいないだろうが」という部分。
今改めてこういった場に書き出してみると、別段おかしな点はないと自分でも思うけれど、当時の自分は大きな違和感を感じた。
「千分の一って何だ?教育者として教え子を亡くしたのなら、親類と同等の哀しみを感じていると何故言わないんだ?」と思った。言える訳ないし、言ったら言ったで何言われるかわかったもんじゃない。今ならわかるが、しかし当時は不思議で仕方がなかった。

・・・あの頃はまだ純粋(てか世間知らず)だったんだなぁ、というお話。
なんでいきなりこんなこと書いたか?そんなことは聞かずに察して。